おたくにっき

tumblrが使いにくいので

舞台薔薇王の葬列れぽ2

注意

書きたい感想を書いてるのでなんか、色々抜け落ちてる気がします。

6月15日昼 有馬リチャードの回です。

2幕

開始3分くらいで兄エドとウォリックが決裂したので、お前ら、あの誓いはどこに??というツッコミをいれつつ。決してアンサンブルの方が悪い訳では無いのだが、エリザベスの復讐のくだりがないので、エリザベスは兄エドが好きになった平民感がする。


そして、スコットランドのマガ様。ジョージ以上に酔いつぶれてて笑う。ヘンリー、王位がなくなり空が青い…ほんとうにマガ様…お疲れ様って気持ちになるシーンでした。ヘンリーの心情を演じられる和田さんすごいよ。


そしてこのあたりは話がわりと前後して、ヘンリーとリチャードが再会。(雨の夜のシーン)

このヘンリーが本当にすごくヘンリーで、リチャードがヘンリーに心を寄せるかんじ……胸にくる。

リチャードもなんかこう乙女感がある。

有馬くんはもちろん男性だし、リチャードの見た目も男性だけど、ものすごく自然に愛をかんじるシーン


エリザベスと兄エドが話してるなか、リチャードがヘンリーと川ぼちゃして赤エドが助けるんですが、まじ目が足りない。赤エド可愛すぎて、彼がヒロインでは?となる。しかしヘンリーとリチャードの仲を知り、ヘンリーに対する怒りが爆発。このシーン好き。赤エドってヘンリーからの愛を感じずに生きてきて、ママはあれだし、リチャードを好きになってはじめて愛を知る。リチャードを手に入れたい、のに、リチャードの隣には父がいる。自分を写してくれなかった瞳はリチャードをみている。リチャードへの想いとヘンリーへの怒り、にじみ出る廣野赤エドが切ない。


そしてヘンリー六世投獄。後述する若月リチャードとかなり違う演じ方。

ヘンリー六世の声がヘンリーに似ていることに対して、有馬リチャードはもしやヘンリーでは?感がほとんどない。自分の弱さでそう聞こえてると、あまり疑わない。にしてもジョージナイスプレーである。




悩むジョージに近づくウォリックとイザベル。

ごめんなさいジョージ一家激推し民としてここは許容できん。

イザベルが王妃になりたいのはジョージを王にしたいのよ。イザベルはイザベルのことが恋愛的に大好きだし、イザベルがもしリチャードと政略結婚させられたらリチャードを王にしたくないと思う。

ジョージは自分があまり頭が良くないことを自覚してるのでイザベルに頼り、なんだかんだで1番相思相愛カップルだと思ってるので、

なんかはじめまして私ウォリックの娘のイザベル!みたいな出方をされて違うな、と。



ウォリックがリチャードを引き取るといったとき、ここ舞台にしかない話で、リチャードが憎すぎるセシリーがウォリックをののしり出してちょっとシリアスなシーンなのに笑ってしまった。

(セシリーはウォリックのおば。ウォリックはセシリーとヨーク公爵が結婚していたことによりヨーク公爵の近臣になる。もしヨーク家をなにかしらの事情でセシリーが逃げる際はウォリックの(権力の)元に逃げ込むはず)


セシリーヒステリーを起こす度に息子によしよしされている。なんか新鮮な光景。




リチャード、ウォリックのもとへ。アンのシーン。

アンの話は乗馬、スケート、どんぐり拾いを組み合わせた結果。

乗馬を褒める⇒どんぐりを拾う⇒アンが転びそうになる⇒リチャードがアンの手をとりくるりと回す⇒足首を見るという、リチャードが手を離したらアンは普通に立てるのでは?というかアンはなぜどんぐり拾いしてるの?しろいのがいないから、食材収集か貴族の娘の趣味になっていてなんかよくわからないが不思議なシーンになっていた。


さらにここでイザベルがアンが に夕食ができたと呼びに来て、アンがリチャードに挨拶して去る。

ん??リチャードくんは今アンと同居してるのよね?

リチャードくん夕飯抜きなのか?

話を組み合わせすぎたゆえによくわからない話に。

でもアン、イザベルがキャッキャッしてるの可愛かった…


このあとのジャンヌとリチャードの対話シーンでアニメPVに出てくるジャンヌのセリフが回収される。

アニメ版も好きだが、舞台版も好きだ……



そしてアンと父の会話シーン……

アンの乙女心を1ミリもわかんないウォリックよ……

このあと赤エド、ウォリックの城でリチャードに会うがないので、リチャードがひとり打ちひしがれている。

このカットが有馬リチャードの暗さを引き立たさせる。

このあと、本来はアンに解放してさしあげます、とリチャードから突き放すのだが、カットしたゆえ(リチャード視点的には)そのままアンは俺を嫌っている、からのアンがセシリーになり矢を向けるお前だけの王宮のシーン。すっげぇ落ち込むところまで落ち込む。

原作のリチャードはわりと絶望したあと衝動にかられるが有馬リチャードは絶望したあと発散せず、地獄のなかで走り回るタイプなので、しんどい。


このあたりでジョージがイザベルとの結婚を認められなかったことを抗議し、エリザベスを侮辱して兄エドに叩かれるシーンがあるのだが、やはりジョージの頭がいい。うん……聞いていてジョージ正論だよ……ってなる。




みていて楽しいマーガレットに忠誠を誓うウォリック。

田中マーガレットに飲まれないくらいのウォリックさ。マーガレットすげえ勢いでアンを嫁にしろと言ってウォリックが了承するので、マーガレットはアンのこと気に入ってるのかくらいの勢い。



エド、ウォリックに捕縛される。『お前はもう私の王じゃない』のシーン。

なんでいつもウォリックは美味しいシーンが多いんだよ。。。素敵すぎるわ。この回はこのセリフがかなりアニメ寄りのスピード。


リチャード、ウォリック&ジョージの反乱を機に悩みながらも兄エド側へ

ここの女装シーンがないので(着替えが間に合わない)スーパーセコムケイツビー氏再び。ケイツビー強いのよ。めちゃくちゃ強い。そして怪我をしたリチャードをお姫様だっこ。いやいくら細くて小柄とはいえ有馬くんは男性……ひょいとお姫様だっこする加藤さんすげぇ……


ケイツビーの切なさがひしひしと感じとれるシーンで、お姫様だっこ、5人くらい敵をなぎ倒し、こんな切ない表情になるこの2.3分くらいの振り幅すごい。


緊縛兄エドシーン。これはさすがに経った状態で縛られていたんですが、むしろエロいんですよね。ウォリック……本当に美味しい役よな……ここのセリフすき。

エリザベスパパ初登場は首という……パパ……




そしてケイツビーがリチャードを探しに……ケイツビー切ないよなぁ。でも報連相は大切だぞケイツビー……


そして、兄エド奪還に手助けを申し出る赤エド

かっかっ、可愛い。君はヒロインか……?

イチゴパイをあげて、服を買い与え、貞操は守ると宣言。可愛いな……


エド救出。すげえ自然に弟じゃなきゃ抱きたいとか原作通りなんだけど、あまりの自然さに本当に兄エドは原作からそのまま出てきたかんじでした。



セシリーと再会した兄エドとリチャード。兄エドリチャードを褒めてるのに、セシリーがののしりまくり(いや、今リチャードが助けてくれたっていったよね?)みたいな顔をしてる兄エドは原作よりリチャード想いなかんじ。セシリーがこのシーン「死ねー」と連呼しながら退場するんだけど……すごい狂気でした。


ジョージを見限りアンと赤エド結婚へ

アンがイザベルに謝ってるセリフいらなくないか……?となりつつ。ウォリック&マーガレットという強いふたりの存在感がすごい。婚礼衣装はおつきの方が着せてくれてるのでなんかすごく舞台感がしてすき。赤ドレスのアンが可憐なのよね。。



ジョージの父上亡霊みた話へ

なんかイザベルに八つ当たりしていて、そのときのイザベルのセリフはイザベルっぽいかんじ。


ただの椅子を玉座と妄想するジョージすごくよかった……高本さんのジョージは「あの玉座には俺が…なのに」ではなく、わりと深い辛さがある。。


当たり前なんですが加藤さん(ケイツビー)がヨーク公を演じる訳ではなく、谷口さんがやってるわけですが、抱きしめられて肩をとんとんされるジョージ

さ、さすがにジョージ……気づけ。

ケイツビーと何年一緒にいたんだよ……と笑



ヘンリーとまた再会するリチャード。リチャードとヘンリーがジャンヌが歌いながらぐるぐる歩き回り、再会。この演出が不思議ですき。

狼のシーンにはセシリーも参戦。

このリチャードがヘンリーを想うシーンが胸にくる。

ヘンリーが恋愛を全否定してるなかリチャードが恋を自覚するリチャードの気持ちが溢れ出してる……


エドとアンのあの神様がお許しにならないわ!のシーン。ふたりとも可愛い……

エドのリチャードの好きなところを聞いて、アンが笑い、リチャアン派の私すらエドアン好きすぎるなってなる。


ジョージ、兄のもとへ、ウォリックに宣戦布告。

ジョージがかっこよすぎて、あれ……?あのジョージ?かっこいいぞ?みたいな。抱きつく兄エドが可愛いんよな……


ウォリックvs兄エド

気迫のある殺陣。これがみたかったんよ。そして現れるヨーク公がなんかニコニコしていて、なんで?と思っていたら、ウォリックの回想で兄エドに稽古をつけているところをニコニコみているヨーク公で、もし私になにかあればエドワードを……というところまでたどり着いて、ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙もうこれは原作以上ってなりました。


前述したようにヨーク公は原作よりずっとアットホームお父さんで、エドワードを……という言葉に、私個人として愛する息子を頼むという意味もあって、ヨーク公がかなり人間的になっていて愛しい。谷口さんありがとう……


アンが赤エドに不安を吐露。赤エドの明るさが今後の展開を知ってるぶんつらい。

同時並行でウォリックはバッキンガムに討たれる。バッキンガムのお声は声優さんでした。

ウォリックの死に際にかけよる兄エド

このシーンをみたかったのよ…………このシーンを……

みたかったものがそのまま観れてもう言うことは無いです。



ウォリックの死を知るアン、このシーンのマーガレットのセリフがアニメと違い、全部入っていて、母になるマーガレットがずしん、と胸にくる。このアニメカットあらゆるアニメカットのなかで1番ショックだったので、このセリフだけでも舞台見れて良かった。




ヘンリーと若い兵士のシーン。あの若い兵士の必死さが、本当に本当によかった。ヘンリーが死を文字通り目の当たりにしたあの悲痛さは、そこまで戦うことを知らなかったヘンリーの無力さと己が招いた悲しみが、このあとヘンリーがああなるくらいの出来事とわかる。



リチャード、ヘンリー王を探す。ヘンリーにまた会うために。有馬リチャードは繊細で『絶対に幸せになって』

というよりは、また会いたい、ヘンリーといれば生きていけるというかんじで、すごく内に秘めている。


ジャンヌとヨーク公がそれぞれ誘導するんだけど、ジャンヌについていって、いつか、あの森でヘンリーとまた会って欲しい。そしてヘンリーに泣きついていいよ、リチャードと思った。


リチャード、ヘンリー六世再会。

あまりに絶望的で、ヘンリーに当たるスポットライトが美しすぎた。


リチャードがヨーク公とともに戦う。シンクロして戦うのでやりたいことは分かったんだけどヨーク公の生命力が強すぎて、リチャード絶望のあまりヨーク公実体化したか?くらいヨーク公強かったです。


ここは地獄だ、というセリフはバッキンガムではなくヨーク公が代理。荒れ狂うリチャードと、赤エドが一旦対峙。赤エド、ここでもなんか可愛い。うん……可愛かった。


そしてアンが赤エドに扮してリチャードと対峙。馬はないので普通に殺陣してる。そして赤エド正体を表す。リチャードの絶望の合間にアンがリチャードを刺そうとしてる。アンがリチャードを、むしろ刺してる。

えー!?アン……!?

ってなりましたが、殺そうとした訳ではなく、あくまで赤エドをまもるための動きで……

この解釈もいいな……


マーガレットは捕縛されながらも胸を張っている。

そこへ赤エド。この戦のクライマックスへ。


王子らしい赤エドと王妃から母へなり絶望するマーガレット。

この舞台わりと段差があり赤エドとジョージが多分事実上は2歩なんだけど段差のせいで、1.5歩、0.5歩とかなり動きにくいかんじで異様にジョージの動きが遅かったのがちょっと気になった。

で、なんで兄エドまで刺してるの??あのクソ甘人間が刺しちゃったぜ……



マーガレットが縛られていないので赤エドにかけよる。原作よりつらい。エドワードの回想は実際言っているような感じで……マーガレットもそれを聞いてるようだった。


そこに疲れきったリチャード。

感情がないわけではなくむしろ絶望の淵にいるリチャードが無表情で赤エドにとどめをさす。


ヨーク王家に祝福を……の声がめちゃくちゃ怖かった。



場面転換時、きちんとヘンリーの様子を見に行くケイツビーがめちゃくちゃいい人だった。


ケイツビーから鍵を奪うリチャード。有馬リチャードに対してまさかリチャード様がさすなんて……とめちゃくちゃ驚いてる。


セシリーが優しくリチャードに死ぬように促す。


有馬リチャードは本当にそのまま一緒に死のうとしてるかんじだった。もしかしたら、本当の俺を受け入れて一緒に生きてくれるかもしれない。そうでなければ共に死のう。ってかんじ。


このヘンリーが本当に正気じゃなくてよかった。このシーンのためになにかしらの資料をみたのかなという独特な動きだった。


リチャードに気づくヘンリー。

その口付けは本当に本当に美しかったです。。


しかし、セシリーの言葉を思い出し、ヘンリーはあの言葉を……このシーン、死んだ赤エドとアンサンブルは死者のような独特な動き。生きている兄弟とアンは脇にたち異様さに泣きそうだった。


ヘンリーのまず、目を狙い、あと数回刺すリチャード。

有馬リチャードはここで力尽きたから共に地獄へ行けなかったんだな、と思いました。



おわり……なんですがカーテンコール後に王にならないかとバッキンガムに言われるリチャードのシーンがあるので、リチャード生きてるんだなと初見でもわかるかんじでした。







私は泣けなかったんですが、多分感情の処理がおいつかなかった。見終わったあと、本当に胸が高鳴って息が浅くなって、これとんでもないものみてしまった、と。


原作薔薇王もアニメもみて、素晴らしい作品だと分かっているんだけど、なんというか、化け物みたいな作品だった。もうそろそろみて1週間なんだけど、まだずっと胸のなかにあるし、ずっと語れる。舞台はいくつかみてきたけどこんな作品はじめて。



余談ですが、バッキンガムのシーンがカーテンコール後にあり幕が下がってすぐに退場のアナウンスがあったため、拍手するタイミングがなくアナウンスに拍手するという不思議な世界になっていた。

絶対にカーテンコールを複数回しないという強い意志をかんじました。


若月さんの公演についてはまた書きます。